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さかなの瞼

diary of chapter6

iBooksでカフカの「変身」も読んでみた

スマホで本を読む事(iBooks)に味を占めた私はこれもいつか読んでみたかったフランツカフカの「変身」を読んでみた。勿論無料。因みにカフカを読みたいと思ったきっかけは村上春樹では全くなく(笑)、カフカの影響を受けたとされる安部公房という存在があったからである。

どうしてこんな救いのない…というか、こうゆう発想ができるものかと感心した。それは朝目覚めたら虫(どころか毒虫)になっているといったことではなく、その後の彼やその家族を取り巻く展開だ。人はその人自身ではなく、その人が与えてくれる何かに依存して生きているということがよくわかる。自身にとって得のない相手となればひとたび関わりを変えてしまうし、コミュニケーションが取れないことをいいことに、自身に都合のよい解釈まで持ち込まれてしまう…。

1つ悔いが残るのは、私はこの虫(毒虫)の姿をなかなか自身の中でイメージできず、モヤモヤとしながら読み進めたことだ。無論万人が同じイメージをできるような詳細表現はないから、正解はないのだけど、読む際には一定量イメージした方がより物語に入り込めると感じた。ただこの物語に登場する虫は物理的には同じはずでもその時々の状況や虫となった彼の心境で存在感が大きくも小さくもなるのがなかなか面白い。

いずれも重要なのは虫に”なった”事ではなく、虫…言い換えれば自身に害を及ぼすモノを”持った”という事実である。

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変身

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