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さかなの瞼

diary of chapter6

漁港の肉子ちゃん

漁港の肉子ちゃん (幻冬舎文庫)

漁港の肉子ちゃん (幻冬舎文庫)

 

普通に面白かったのだけど、やはり大衆小説は自分にとって娯楽の域を超えないし、ソレに時間を費やすのは費用対効果としてあまり得策でないということを改めて感じた。まぁ通勤電車の中でスマホに流れるくだらないSNSの類を眺めるよりは意味のある行為のようには思うが。そうゆう意味では年に1冊位は読んでもよいのかも?

人の目を気にせず空気を読まずありのままの…とか書くと例の映画みたいだが、それに比較して人の目が気になり空気も一定読めてしまう繊細さ。その両極端な親子が寂れた街で織りなすあんなことこんなこと。といった物語。前者は見た目も太っていて不細工で?でも皆から愛されて??後者はその逆?

なんとなく言わんとしていることが、太っていても不細工でも他人を気にせずありのままでいることの素晴らしさ。的な含みもあるのだけど(勿論それだけではないが)果たしてそうだろうか?きっと誰からも愛されるであろうそのキャラは、だからといって自分がその立場になりたいというのとは別な気がする。うがった見方をすれば、それは…無意識のどこかでほんとは見下していて、繊細な自分に優越感を抱いているだけではないか?他人を気にせずありのまま振舞えることを表面的に羨むも、他人を気にして素直に振る舞えない自身もそれはそれで十分愛おしい存在なのではないだろうか?つまり誰からも愛されるというのは言い換えれば自身の価値を見出してくれる相手であるから他ならないのでは?と。

因みに終盤、キクりん出生の秘密が明かされるところは、子を持つ親としては素直に感動を覚えました。