さかなの瞼

diary of chapter6

「人間そっくり」安部公房

正気から見れば狂人は”キチガイ”であるが、狂人から見れば正気はやはり”キチガイ”である。つまり確立したはずのアインデンティティは何の説得力も持たない。安部公房の「人間そっくり」はそういった内容である。

人間そっくり (新潮文庫)

人間そっくり (新潮文庫)

 

とある放送作家(主人公)の元に自称”火星人”が訪れる。しかし直前にその妻とされる人物からとある事情により30分だけ自称火星人を足止めすることを依頼されたのだ。はじめは難なく対応できると思っていた主人公だが、自称火星人の手練手管な話術で思わぬ展開へと進んでいく。

特に印象深かったのは「狂人保険(正気保険)」のくだり。正気が狂人になるリスクのための保険なのだが、保険に入るには「正気」であることを立証しなくてはならない。例えば生命保険で健康状態を告知するのと同じだ。しかし正気を立証するのはなかなか難しい。何をもって”正気”と言えるのか?このあたりは安部公房らしくシニカルに描けていると感じた。

そうゆう意味でこの作品がSFであるのかそうでないのかさえも判断できない(苦笑)

p.s.作中「気違い」という表現が使われているため当記事もあえて「キチガイ」を使っています。本来あまり表現としては良くないと認識しています。

プレイングマネージャーの教科書

今年の目標は所謂ビジネス書を毎月1冊は消化すること。

今更感は否めないが、やはりSIベンダ(SE)の仕事は汎用機が主流の頃と比べると、随分様変わりしている。当時活躍した人が出世した今日において果たしてその経験則が十分活かせるかも疑問だし、社員の老化やワークライフバランスといった価値観など、変化は加速度的だ。そんな中でのこういったビジネス書も一見の価値があると思った。

プレイングマネジャーの教科書―結果を出すためのビジネス・コミュニケーション58の具体策
 

因みにこれを手に取ったのはこれの著者(田島弓子さん)が「ワークライフ“アンバランス”の仕事力」といったなかなか印象深いタイトルの書籍を出していることから繋がった。単なるサボりの口実として使われている向きもあるワークライフバランスという言葉に違和感があったから、そのタイトルだけで納得してしまった(笑)

本題のプレイング〜を読んだ感想としてはサブタイトルにもある通り、コミュニケーションの必要性を改めて理解した。またそれは各自が持ち得た性格に委ねるといった楽観的なものではなく、重要な”仕事”と意識して取り組まなければならないということ。特に若者は自ら発信することは殆どなく、ひたすら対話を待っているという件はなかなか納得感があった。逆に著者のキャラクター故許されるのでは?といった「?」な実例も幾つかあり、全てを鵜呑みにはできないが、相応に気づきはあったのかと思う。

ワークライフ“アンバランス”の仕事力

ワークライフ“アンバランス”の仕事力

 

 

ルンバのバッテリーを交換

ルンバ870を購入して春で丸2年になるのだけど、最近は充電しても頗る稼働時間が短くなって…。ということでバッテリーを交換しました。交換自体はプラスドライバーでちょちょいと簡単にできるのだけど、その価格差から純正のものにするか否かで少し悩んだ結果、約半額の非純正品にしてみた。交換後数日稼働させているが特に問題はない。

 因みにうちのルンバはホームベースで充電時に本体も含め接点が陥没しちゃってうまく充電できない。なのでアルミ箔を使って陥没分を埋めつつといった原始的な方法で充電しております(笑)でも色々ネットで調べたらこれはよくある事象らしく、またオフィシャルメンテナンス(有償)でバッテリー交換も含めて修理もしてくれるメニューもあることを確認。それでも結構な額なので、修理しようかなかなかの悩みどころなのである。

修理・メンテナンス | iRobot ロボット掃除機ルンバ 公式サイト

それにしてもルンバの性能は素晴らしい。人手の手間を省くことは勿論、人手ではなかなか集められないような微細なゴミも十分集めてくれる。ルンバがあるのとないのとでは間違いなく人体に及ぼす影響の差が出るであろうことがよくわかる感じです。

カツと廃棄と横流し

丁度1年前の今頃は異物混入がブームだったような…

chapter6.hateblo.jp

そして今年は廃棄処分されたはずの商品がなぜかスーパーに陳列されるという…。似たようなブームが巻き起こっております。

しかしやっぱりメディアの矛先は廃棄処分業者であり、それを受け入れた食品業者という構図になっている。しかしその背景には「まだ食べられる」といった見解も示す通り(もちろん横流し自体は悪い事にしても)、元を辿れば品質に過剰反応する消費者にもその責任の一端はあるように思える。

今回の廃棄対象となった冷凍カツ。実際どの程度の異物混入だったのだろうか?実際に購入して健康被害を被ったという事例もないし、あくまでその程度次第ではあるが、別段命に関わるような内容でない限り、即廃棄ではないもっと有用な活用方法はあったのではないだろうか?…かといって破棄を依頼した側の責任でもなく、結局昨年の異物混入と同じようなモンスター化した消費者が存在することに端を発するのだ。

これが「もったいない。」を信条とする日本のやり方?

 

ファイヤーキングのチリボウルが逸品なこと

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チリボウル新調♪ #fireking #tableware #american #antique

年末に以前から所有していたアイボリーのチリボウルが割れました。どうやら3歳の我が子が誤って落としたみたいだけど。まぁアンティークとはいえ、普段利用する陶器やガラスものは所有した瞬間からそうなることを受け入れることも併せて必要なんだと思います。なので割れた事へのマイナス感情は特になく、ポジティブです。

とはいえこういった類のものは数に限りがあり、今回改めて探したのだけど(コスパのよいB級品…笑)明らかに以前に比べて流通量が少なくなっている印象を受けました。結果価格も若干高騰している気がします。

いずれもこのチリボウルは見た目は勿論、機能性も良くて、日々の食卓においても大活躍、使いやすいです。シリアルやら小さめ丼、大きめ茶碗、つけ麺タレ用、スープ系、デザート系、サラダ系etc.何でもいけます。我が家でもマストな食器なのでこれを機に2つ調達しました。これまでと同じアイボリーにジェダイ

そういえば思い出したのだけど、割れたFireKingと言えば当時はこんな書籍もありましたね。割れた食器を愛でるという、、とても印象的です。

BREATH TAKING

BREATH TAKING

 

 

明けまして 2016

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#newyear2016

今年取り組みたいと思っていること。

私生活では、家計簿、車、資産運用、北海道、片付け(断捨離)、コーヒー、スマホ断ち、フィルムカメラ etc.

仕事では、バレットジャーナル、ビジネス書、メールフォルダ再考 etc.

まぁ年明けはどうしてもアレコレ想いが廻るのだけど、気づけば日々に追われてその想いも忘れてしまうのです…苦笑。特に時間的、精神的比率が必然的に少なくなる私生活面についてはその傾向が顕著で。なのでやはりワークライフバランス的な取り組みはより意識して私生活面もフォローしないといけない。それにはとかく仕事を私生活に持ち込みがちな癖?をなんとかしなければいけないけど、、それが今年の課題かもしれません。

しかしその一方であまりに個人的、局所的な私生活面の充実と、今後の日本の成長を考えた時、それらは必ずしも一致することではないという想いもあり。ジレンマでもあります。確かに家族単位を維持するだけはそれほど困難ではないが、その枠を日本に広げた途端、各々がやるべきことは違ってくるはずで、誰かが?誰もが?それを色んな形で関わらなければいけないとも思い。私を含め今の日本人にはその思いが少し足りないような気もします。でもそのバランスはなかなか難しいよなぁ。